夏に入ってから少し体調をくずしていたので
日中部屋でゆっくりする日がありました。
ゴーっと風が吹いてきて辺りが暗くなってきました。
遠くで雷鳴が響いています。
誰かが洗濯物をしまえといって、続いてサンダルをひっかけて
何か言いながらあわててしまう音。
家の前の国道をトラックが走り去り、階下からテレビのオリンピックの声。
鳥と虫の声。正午を知らせる鐘の音。
ますます強まる風。飛行機も過ぎてゆく。
音楽はかけずに、周りの音をよく聞いていました。
いろんな音が聞こえてきます。
いい音ばっかりじゃないんだけど、なんだか落ち着くのです。
雨が降り始めました。
永遠に続く暮らしの音。すべてが自分との関わりの中で意味を持って響く音。
時々こうして音を聞きながら、自分と世界の真ん中に戻ってきます。